声 明
                  1997年4月8日
                  全国大学高専教職員組合中央執行委員会
                  日本私立大学教職員組合連合中央執行委員会
 政府は、本日「大学の教員等の任期に関する法律案」について閣議決定し、国会に
上程した。
 私たちは、この間「任期制」の法制化については、教員の身分を不安定にし、中・
長期的な学問研究に重大な支障をもたらすものとして、その危険性を指摘するととも
に、大学の教育研究の活性化のためには自主的な改革と教育・研究予算の充実こそが
求められていると主張してきた。
 今回の法律案が指摘するプロジェクト研究などについては、すでに大学間の人事交
流をはじめ自主的な努力が様々な形で行われており、法制化の必要性がないことが明
らかである。このような状況の中で法制化を無理に行えば様々な問題が生じる。
 第1に、大学教員に不安定な「任期つき任用制度」を導入することは、現行の公務
員制度や労働基準法の理念に反するものである。しかも、身分・待遇に関する保障を
規定せず「特別立法」の形態で具体化しようとしていることは労働基本権の侵害とい
わざるを得ない。
 第2に、大綱的な法律案になっていることから、その解釈の幅が大きく、恣意的に
運用される余地が広いことである。
 第3に、特に法律制定の一つの焦点となっている助手への適用は、人材確保を更に
困難なものとし、若手研究者の育成に支障をきたすものである。
 大学の研究教育の活性化のための努力は、既に大学人自身の手によって進められて
いる。今必要なことは創造的な研究活動を推進するための研究教育予算を充実するこ
とであり、このことをあらためて要求するとともに、この立場から現実に必要のない
法律制定は行わないよう強く要求する。