名前公表者158名.
く大学教員の「任期制」の法制化に反対する滋賀県国公立大学関係者共同アピール>
 政府は、大学教員の任期制を導入するために、去る4月8日、「大学の教員等の任期
に関する法律」案を急遽閣議決定し、国会に上程した。
 法案では、大学や大学共同利用への多様な人材の受入れを図り、教育研究の進展に
寄与することを目的(第一条)として、任期制の法制化が企図されている。その適用
範囲として、助手、およぴブロジェクト教育研究の職とともに、「先端的、学際的又
は総合的な教育研究」を行う教育研究組織の職を明記しているが(第四条)、これは
、実際上、すべての大学・学部に該当する内容となっている。また、任期制の対象と
なる「教員」は、教技、助教授、講師、助手のすべてにおよぷこと、任期満了で退職
することが定義されている(第二条)。大学教員に対する任期制の法制化については
、一昨年の大学審議会の中間報告以来、国立大学協会や日本私立大学団体連合会をは
じめとする広範な大学門係団体や、国公私立大学の学長、学長経験者など輻広い大学
関係者が危倶や反対意見を表明してきた。にもかかわらず、ぞれを顧慮することなく
、現場の大学教員との協議もなく、任期制導入のための法案の制定が強行されようと
していることに対して、滋賀県下の国公立大学関係者は、抗議の意思を表明するとと
もに、任期制の法制化作業の中止を強く要求するものである。われわれが任期制の法
制化に反対するのは、主として、以下の理由による。
(1)任期制の法制化は、事実上任期満了後の解雇を前提としたもので、教員の身分は
きわめて不安定になること。
(2)その結果、短期的に研究をあげようとする傾向を助長し、長期的視野にたった研
究がないがしろにされる懸念があること。
(3)教員の身分の不安定さが、悪しき業績主義にかりたてることになり、教育の空洞
化が生じる危険性が強いこと。
(4)大学の自主的な判断による「選択的任期制」についても、行財政誘導を通じた文
部省による大学への管理や干渉によって、事実上強制される恐れがあること。
(5)大学教員の身分保障の根底にある「学間の自由」や「大学の自治」の理念が根底
がら脅かされること。
 滋賀県下の国公立大学で教育研究に携わっているわれわれは、大学教員に対して任
期制を導入するための法制化に反対するとともに、今回の「大学の教員等の任期に関
する法律」案の廃案を求めて、緊急に、く大学教員の「任期制」の法制化に反対する
滋賀県大学関係者共同アピール>を発表し、関係各位に意見表明するものである。
     l 997年5月7日