大学教員任期制法制化反対

都大教連絡会ニュースNo3(1997年2月18日)

発行 大学教員任期制法制化反対都大教連絡会

事務所 〒113 文京区湯島1-5ー45  東京医科歯科大学教職員組合気付

TEL03(5804)7537(FAX兼用)

 


大学教員・研究者への任期制導入反対

東京共闘会議を結成

- 法制化反対で、労働者・民主団体へ幅広い運動のひろがりをめざす -

 2月7日、都大教、東京私大教連、日本科学者会議東京支部、都立大教組の4団体の呼びかけで、任期制導入反対東京共闘会議が結成されました。
 結成総会には、国公立11大学32名、私立9大学18名、東京国公・東京地評・都教組等の都段階の8労働組合10名、全国大学院生協議会、都学連など4団体6名など合計70名が参加し、活発な討議がおこなわれ、東京共闘会議の結成を決定しました。
 共闘会議は、当面、文部省への任期制反対の申し入れ、国会請願署名(団体と個人)、学習会計画と相互交流、3月2日97春闘大集会参加と国会請願署名の支持訴え、3月中下旬に文部省前集会と第1次国会請願行動などを計画しています。
 共闘会議の事務局は、都大教と東京私大教連が引き受けることになりました(詳細は共闘会議ニュースNo1及び裏面の赤旗記事参照)。
単組の活動(連絡会ニュースNo2以降)
東大    1/29学内集会(200人参加)
農工大   2/6学習討論会(院生を含め28名)
都立大   任期制法制化反対学内連絡会を結成、
      2月21日学内シンポジュウム開催準備
東工大   11日に任期制反対資料集を全教員に配布。
      学内ポスター貼り出し。
東大工学部 1/30総会で反対決議採択

任期制強制ははじまっている。

国大協が6月総会で任期制導入を交流予定

 

 2月15日付赤旗に掲載された栗田千葉大学助教授の記事によると、千葉大学評議会は昨年6月に任期制を導入しないことを確認したが、その後、学長が態度を変え、導入のための作業部会設置を指示している。この背景には、昨年11月に開かれた国立大学学長懇談会で国立大の民営化の話が大蔵省財政審議会から出されたことが紹介され、これが各大学長に任期制を導入しないと民営化されてしまうという認識をあたえ、国大協として今年6月総会で任期制適用プランを交流することになったことがあり、逆算してこの春までに学内原案をまとめることになった模様です。東大、埼玉大などでも検討委員会が設置されており、各大学で状況を把握し、任期制導入は民営化のテコにされるなどの批判と導入検討の中止を要求することが重要です(裏面赤旗記事参照)。

都大教連絡会、国会議員要請を行う

 

 2月13日午後、都大教連絡会は衆議院文教委員会所属の各会派議員に対して要請行動をおこないました。この行動には、五十子連絡会事務局長、都大教3役、農工大代表などが参加しました。この要請行動は2月6日に秘書に対して要請したのに続くもので、今回は次のように議員本人が対応することが多く、今国会の重要法案のひとつとして関心が強いことが示されました。また文部省がいまだに法案要綱を示していないことが分かりましたが、これは教員解雇など法案の内容が知られないうちに国会での強行採決を意図したものであることがはっきりしてきました。
 
山元議員(民主党、近畿比例区)
 任期制導入の問題点は承知している。私は日教組の出身でありそちらからも反対の要請を受けている。文部省からはいまだに法案要綱が示されず、法案の内容は答申にもられているとして答申の概要が示されているだけである。任期制にかかわる法制上の問題点について条件があれば来週の文教委員会でも質疑をしたい。
 
石井議員(共産党、近畿比例区) 
 法案要綱については文部省から何の説明もないが、これは教員の解雇法案だという内容が知られないように法案提出の締め切り間際に国会に提案し、短時間の審議で強行採決することをねらっていると考えられる。大学教員自身が反対運動を強化すると同時に、労働者、国民の共通の問題として共同した闘いを広げることが重要である。共産党は皆さんと協力して任期制反対の運動を強化していきたい。
 
岩永議員(無所属、滋賀県)
 諸外国に比べて遅れている科学技術の発展のためには任期制導入による競争的環境をつくることも必要であるが、皆さんのいうような強制解雇になるというひどい内容とは考えていなかった。何か目的があると思うのでよく調べてみたい。
 
粟屋議員(太陽党、広島県)
 皆さんの要望は受けたまわり、検討したい。
 
井上議員(新進党、東北比例区、秘書の対応)
 議員は東北大工学部の出身で、衆議院科学技術委員会理事でもあり理解している。皆さんの要望は伝える。
 

先生
 先日はご多忙の中、わたくしどもの要望をお聞きいただきありがとうございました。その際にお話しがありました大学教員任期制について文部省に質していただきたい事項について次のように考えます。質疑の機会がありましたらよろしくお願いいたします。
        都大教事務局 牛込 勇( 5804−7537)
(1)政府が今国会に提出するといている大学教員任期制法案は、教員の身分、生活に直接影響を与えると同時に、学問の自由、大学の自治にも大きな影響を与える重要な問題であるが、現在に至っても法案要綱が示されないのは国会で十分な審議を行うことの障害になる。
  法案要綱は早期に示すべきではないか。
  法案要綱の提示が遅れている事情は何かあるのか。
  法案要綱はいつ頃に示される予定か。
(2)大学審議会答申は、大学教員の任期制導入の基本的方向の「法制整備等の考え方」の箇所で「大学教員に任期制を導入するためには、公務員関連法制や労働関係法制等との関係を明らかにし、制度面を含め、所要の措置を講じることが必要である」としている。
  どのようなことを検討し、どのような措置を講じようとしているのか。
国家公務員に「任期を定めた任用」を行うことは、人事院規則8−12(職員の任免)第15条の2で規定されているが、「臨時的任用及び併任の場 合を除き、恒常的に置く必要がある官職に充てるべき常勤の職員を任期を定めて任用してはならない」と原則的に禁止されている。
国立大学教員に任期制を導入することは、この人事院規則の規定に反すると考えるが、どうか。
  前記の規定の「恒常的に置く必要がある官職に充てるべき常勤の職員」とは、「人事院規則8−12(職員の任免)の運用方針について」の第15条の2関係で「行政機関の職員の定員に関する法律(昭和44年法律第33号・総定員法)の規定による定員規制の対象となる職員」とされており、現在、大学教員もこの対象となっている。任期制が導入される大学教員の定員は恒常的に置く必要がない官職として総定員法の外に設定されることになると考えられるが、その場合、総定員法の改正が問題になると考えるが、どのよう に検討しているか。
  また、同条の第2項は「特別の計画に基づき実施される研究業務に係る5 年以内に終了する予定の科学技術(人文科学のみに係るものを除く)に関する高度の専門的知識、技術等を必要とする研究業務」に従事する場合で、人事院が指定する官職については「当該業務が終了するまでの期間」について任期を定めた任用を認めているが、これは5年を限って終了する業務であることが前提になっており、これを恒常的な業務である大学教員について適用することは出来ないと考えるが、どうか。
(3)人事院は、国家公務員の給与や労働条件について所管しており、必要な人事院規則を制定する権限をもっている。また、昨年の人事院勧告で、「大学教員については、現在、大学審議会等において、任期制の導入についての検討が進められており、その検討結果等を踏まえて、適切に対処することとしたい」と報告されている。
  人事院は大学教員の任期制導入についてどのような検討を行っているか。
  人事院は、昨年の人事院勧告で、科学技術基本計画(1996年7月2日閣議決定)により任期制が導入される研究公務員について、招聘型及び若手育成型のふたつの場合に任期を定めた任用をおこなうことができるとして、別途、立法措置について意見の申し出をおこなうこととするとしているが、このことの検討状況はどうなっているか。
  前項の招聘型及び若手育成型の場合、人事院は、簡単な号俸構成の俸給表を設けるなどの給与上の措置が検討されているようである。任期制が導入される大学教員の場合についても答申は「関連施策の推進、(4)教員の処遇の改善」の項で、「研究公務員に対する給与上の措置とのバランスにも配慮して検討することが必要である」としているが、どのような給与上の措置が検討されているのか。給与上の措置がされる場合、人事院勧告などの手続が必要になると考えるが、それは任期制法制化の前になるのか、いつどのようにされるのか。
(4)労働基準法は、不安定雇用を長期化させず、労働者を保護する趣旨から、労働契約は期間の定めのないものを原則とし、1年以上の任期を付した雇用を原則禁止している。このことの見直しについて労働省・中央労働基準審議会が今年7月までに一定の方向を出す予定で審議を行っているが、この答申に基づく労働基準法の改正措置がされていない段階で大学教員に任期制を導入することは手続き上も問題であると考えるが、どうか。(以上です)

任期制関連法令

 

 人事院規則8−12(職員の任免)第15条の2(任期を定めた任用)
   任命権者は、臨時的任用及び併任の場合を除き、恒常的に置く必要がある官職に充てるべき常勤の職員を任期を定めて任用してはならない。
 2、任命権者は、次の各号に掲げる官職については、前項の現定にかかわらず、当該各号に掲げる期間を超えない範囲内の任期で職員を採用することができる。この場合において、第二号に掲げる官職への採用については、任期を定めることについてあらかじめ人事院の承認を得なければならない。
  一、3年以内に廃止される予定の官職で人事院の指定するもの。当該官職が廃止されるまでの期間。
  二、特別の計画に基づき実施される研究事業に係る5年以内に終了する予定の科学技術(人文科学のみに係るものを除く。)に関する高度の専門的知識、技術等を必要とする研究業務であって、当該研究事業の能率的   運営に特に必要であると認められるものに従事することを職務内容とする官職のうち、採用以外の方法(臨時的任用を除く。)により補充することが困難である官職として人事院の指定する官職。当該業務が終了するまでの期間。
 3、任命権者は、前項の規定により任期を定めて職員を採用する場合には、当該職員にその任期を明示しなければならない。
労働基準法第14条(契約期間)
  労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるものの外は、1年を越える期間について締結してはならない。
国家公務員法
第75条(身分保障)、職員は、法律または人事院規則に定める事由による場合でなければ、その意に反して、降任され、休職され、または免職されることはない。
第81条(定年)
  2、職員は、決律に別段の定めのある場合を除き、定年に達したときは、定年に達した日以後における最初の3月31日または第55条第1項に規定する任命権者若しくは法律で別に定められた任命権者が予め指定する日のいずれか早い日に退職する。
地方公務員法第27条(分限及び懲戒の基準)
  2、職員は、この法律で定める事由による場合でなければ、その意に反して降任され、若しくは免職されず、この法律または条例で定める事由に上る場合でなければ、その意に反して、休職されず、また、条例で定める事由による場合でなければ、その意に反して降給されることがない。
教育基本法
第2条(教育の方針)、教育の目的は、あらゆる機会に、あらゆる場所において実現されなければならない。この目的を達成するために学問の自由を尊重し、実際生活に即し、自発的精神を養い、自他の敬愛と協力によって、文化の創造と発展に貢献するよう努めなければならない。
第10条(教育行政)1、教育は不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである。
教育公務員特例法第2章(任免、分限、懲戒及び服務)
第1節大学の学長、教員及び部局長
第4条1(採用及び昇任の方法)学長及び部局長の採用並びに教員の採用及び昇任は、選考によるものとし、その選考は、大学管理機関が行う。
第5条1(転任)、学長、教員及び部局長は、大学管理機関の審査の結果によるものでなければその意に反して転任されることはない。
第6条1(降任及び免職)、学長、教員及び部局長は、大学管理機関の審査の結果によるものでなければその意に反して免職されることばない。教員の降任についても、また同様とする。
第8条1(任期及び定年)学長及び部局長の任期については、大学管理機関が定める。
  2、教員の定年については、大学管理機関が定める。
学校教育法第5章(大学)
第59条(教授会)、大学には、重要な事項を審議するため、教授会を置かなければならない。

行動予定

 

○2月22日(土曜)午後5時半−都大教第2回連絡会開催(医科歯科大組合事務所)
○3・2国民春闘大集会で任期制反対署名をひろげよう 会場・明治公園
                           11時会場集合
○3・7東京共闘第2回学習会 テーマ「任期制導入と政府・財界の21世紀戦略」
                講師  今宮謙二 中央大学教授
                会場時間は決定しだい連絡します
○3月下旬、文部省前集会・第1次国会請願行動(都大教・東京共闘主催)